坂本ですが?の感想、評価
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坂本ですが?
最近のアニメだと「坂本ですが?」が面白かったですね。
元々原作からしてシュールな面白さを持つ作品でしたが、そのシュールさがアニメになったことでさらに昇華されています。
特に主人公の坂本くんの声優さんが緑川光さんだったことも大きいかと。
緑川さんの声を聞くのはけっこう久しぶりだったような気がするのですが、相も変わらない緑川さんのセクシーボイスと、坂本くんのシュールな魅力がとてもよくマッチしていました。
どの回もとても面白いのですが、個人的に一番オススメなのは第3話ですね。
「パシリスト坂本」では坂本くんが先輩である丸山の理不尽な要求に徹底的に完ぺきなまでに対応するのは爆笑ものです。
飲み物を要求されれば普通のカップ自販機の飲み物をまるで一流のソムリエであるかのようにシェイクしてブレンド。
かと思えば丸山の靴をアルコールランプを使ってまで徹底的に温めるなど流石坂本くんとしか言いようがありません。
傍から見れば坂本くんが確信犯的に丸山をいじめているようにも見えるのですがほぼ間違いなくあれは坂本くんの素なのでしょうね。
坂本くんという人間を把握出来なかった丸山が哀れにすら思えます。
さて、後半の「恋のかくれんぼ」ですがこの話に「坂本ですが?」という作品の全てが詰まっていると思います。
友人のお母さんにまで激惚れされてしまう謎の魅力を持っている坂本くん。
そんな彼女からのアプローチを坂本くんは徹底的にかわします。
もはや人間の反射神経だとは思えないくらいの動きでかわし切ります。
個人的に言えば久保田くんのお母さんは気持ち悪いくらいなのですが、そんな素振りをかけらも感じさせない坂本くんはむしろ彼女を傷つかせずに諦めさせる方法を考えます。
そんな坂本くんがとったのは本当に驚くべき方法でした。
これは言葉で語ってしまっても何の面白さも伝わらないと思うので、もし未見の方がいたら3話だけでも一度見てみてください。
笑えるのに何だか泣けてきますよ。
一方で「坂本ですが?」が面白いのは確かなのですが、終盤に向かうにつれて息切れしてきた感も否めませんでした。
これは「坂本ですが?」の面白さが坂本くんのもとシュタイリッシュ性とシュールさにあったからなのでしょう。
瞬間的な爆発力は強いのですが、その反面何度も同じような話になってしまってあまり長続きする作品ではないように思えました。
実際、原作も4巻という短さで終わっており、これは下手に長引かせるよりも英断であったと言えるでしょう。
アニメも最終回近くになると当初の勢いは落ちてしまいますが、それでもそれでもあの面白さを保って最後まで走り抜けたことは評価に値する作品だと思います。