空中ブランコの感想、評価
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空中ブランコ
私が好きなアニメは「空中ブランコ」です。
このアニメの原作は奥田英朗の小説、精神科医の伊良部一郎シリーズです。
精神科医である伊良部のもとに訪れる患者たちのお話で、悩みを抱える患者と伊良部先生とのやり取りが好きでした。
主要キャラ以外はペラペラな平面的に描かれていたり、アニメらしい絵柄と実写が織り混ぜられていたり、かなり独特な雰囲気があるアニメなので、見る気がしないという人も多いでしょう。
私も最初はそうでした。ですが、騙されたと思って一度見てみてください。じわじわハマりますよ~。
この作品の魅力のひとつが、鮮やかでオシャレな絵柄と色彩です。
原作の伊良部先生は太ったおっさんという設定ですが、アニメでは黄緑色の熊のぬいぐるみのように描かれています。
アニメ放送が始まるより前に予告で見たそのキャラデザに、私は強烈に惹かれてしまいました。
さらに、場面によって伊良部の容姿がぬいぐるみ風ではなく青年になったり少年になったりするのですが、それがまた斬新でいいんです。私はぬいぐるみバージョンと青年バージョンが気に入りました。
また、オープニングも電気グルーヴを起用し、実にオシャレに仕上がっています。
声優も有名な人が多くて、驚きました。
主人公の伊良部に三ツ矢雄二さん(ぬいぐるみ風、青年バージョン)と朴璐美さん(少年バージョン)が声を当て、患者として起用されているのは森川智之さん、櫻井孝宏さん、三木眞一朗さん、浪川大輔さん、古谷徹さんなど、豪華声優陣です。
患者は皆、実写風の時は声優さんの顔を使っています。あ、この声優さんはこういう顔をしてるんだ、という楽しみ方もできますね。
一見何の関わりもない患者たちも、知らないところで繋がっていたりするのも面白い部分だと言えるでしょう。
前回の話で出てきた患者が次の話でも背後や新聞、雑誌などに出てきたり、逆に前回「あの人何やっているんだろう?」と思ったキャラが次の話の主人公になったりしています。一度最終話まで見てからもう一度見直してみると新しい発見がたくさんあり、楽しめました。
この作品は現代社会を描いているもので、様々な精神状態の人が出てきます。パニック症、先端恐怖症、脅迫神経症などなど、聞いたことのあるものも多くて分かりやすいです。また、独特の描きかたで作成されているため、まるで異世界ファンタジー作品でも見ているような気分になりました。
活字に興味のない私が、アニメの影響で小説を買ってしまうほどハマった作品です。
見たことのない人は、是非見てみてください。