新世紀エヴァンゲリオンの感想、評価
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新世紀エヴァンゲリオン
「新世紀エヴァンゲリオン」といえば、すでに市民権を得たアニメの一つでしょう。
1995年にテレビアニメとして放映され、当初はあまり評判を呼ばなかったようですが、
最終回後にアニメファンを中心に議論が巻き起こり、その後「エヴァ現象」と呼ばれ、社会現象の一つにも数えられました。
テレビアニメの終わり方に賛否両論があったためか、あるいは、製作者が別なストーリーをすでに持っていたためか、映画も公開されることになりました。
今では旧劇場版とも呼ばれ、現在進行形の新劇場版との対比などもなされています。
時代によって、同じアニメも様々に解釈されたり、あるいは、リメイクなどがなされます。
代表的なものでは、「起動戦士Zガンダム」があり、21世紀早々に映画の三部作が公開され、テレビ放映時とは異なった結末となっていました。
「新世紀エヴァンゲリオン」も同じようであり、製作者も人であれば、考え方なども変化することが当たり前であり、別に驚くことはないのでしょう。
しかし、個人的には、映画版よりもテレビアニメ版の方が好きです。
もちろん、旧劇場版よりも好ましいと思っています。
まだ見ていない人のために、結末については詳細なことを言及しませんが、主人公シンジの葛藤の解決の仕方としては、妥当であり、なにより彼の内面の問題が、ストーリーを通じたテーマでもあり、アクションなどが二の次のように感じています。
おそらく「新世紀エヴァンゲリオン」は、いろいろなストーリー展開を生み出すことができ、製作者としては、自身や時代の変化もさることながら、別なストーリーを作ってみたい、との思惑もあったのかもしれません。
では、シンジの葛藤とはなにかといえば、自分の立脚点になるでしょう。
強制にエヴァンゲリオンに搭乗させられ、しかも、好きでもない戦いに従事します。
父のゲンドウとは幼い頃に離れ、最悪の関係であり、母はすでに他界していました。
孤独の中で育ち、他人の顔色を伺いながらの生活を送り、安易な見方かもしれませんが、自分が何なのかが分からないままのようでした。
しかし、エヴァンゲリオンを操縦していくことで、人の良い面や悪い面などを見ていくことになります。
周囲の人たちも、彼に暖かい目を向ける人もいます。
次第にシンジが追い詰められながらも、成長していく姿も感じられます。
それを明るく終わらせたのが、まさにテレビアニメ版であるとも言えます。
これもわたしの勝手な見方ですが、絶望するなら絶望しきる方がいいと思います。
なぜなら、その反動で希望が沸いてくるからです。
非常に逆説的なことですが、悲しい時には悲しい歌を聞く方が精神のメリットになる、ということと同じようであると思います。
ともあれ、主人公シンジでは、14歳の少年です。
新劇場版では、14歳のままではありませんが、中学生が主人公でもあります。
今の中学生、あるいは、十代が見ても、そん色ない作品であるとも思います。
もしかしたらすでに親子でエヴァファンという人も、すでにいるのかもしれません。