【みんなのおすすめアニメ】フォーチュンクエストLの感想
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フォーチュンクエストL
私が特に好きなアニメのひとつ、それが1997年から1998年にかけて放送されたアニメ「フォーチュンクエストL」です。
このアニメの特徴は、ファンタジーものでありながら
主人公やその仲間たちがまったく強くないところと、
下っぱ冒険者たちの日常を描いているところにあります。
ファンタジーアニメといえば、大抵の場合主人公が鬼のように強いです。
(スレイヤーズのリナ・インバースなどがいい例です)
しかし、このフォーチュンクエストLの主人公であるパステル・G・キングは非常に弱いです。
多分その辺の一般冒険者よりも弱いでしょう。
職業も戦士とか魔法使いとかそれっぽいのではなく、詩人兼マッパーです。
主戦力どころか補助職ですらないような、そんな職業なのです。
そんな人が主人公なので、周りの仲間もそんなに強いわけではありません。
クレイとかノルとかは仲間の中では割と強い方ですが、それでも一般冒険者レベルでしょう。
この物語は、そんな一般冒険者の生活を描いている、非常に珍しい物語です。
なので国家危機に巻き込まれたり、世界を救ったり、魔王と戦ったり、ファンタジーアニメでよくあるようなシーンはこの物語にはありません。
代わりに、ちょっとした頼まれごとを受けたり、そこまで危険ではないダンジョンを探索したりといった、普通の冒険者の仕事を描いているのです。
英雄系ファンタジーアニメに食傷気味の人には、そこが受けるところです。(私もその1人です)
話の規模が小さいので、(国王を助けたり恐ろしい怪物を倒すという大きな規模の話ではなく、街の詐欺師を逆に騙すとかそういう小さな規模の話です)話の内容が地に足ついており、好感が持てます。
また、このパーティはエリートパーティや精鋭パーティではなく、デコボコパーティなので、それに引っぱられてカオスでコミカルな話になる時もあり、それもまた楽しいです。
ファンタジー世界で描かれるのは、大抵の場合1人の英雄や超人です。
でも、そのファンタジー世界にも、その他大勢のモブたちがいるのです。
そのモブの1人を主人公にした日常物のファンタジーアニメ、それがフォーチュンクエストLです。
ファンタジー世界が好きだけど、英雄が世界を救う系の話はもう飽きた、そういう人には受けるアニメだと思います。
特に目的のない冒険者たちの小さな冒険を描いた物語、それは濃い個性だらけのファンタジーのなかでは、逆に個性的な物語と言えます。
個性的で変わった物語が見たい、そういう人にこのアニメはオススメです。
下っぱ冒険者の奮戦を、心行くまで楽しむことができるでしょう。